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3DMarkでわずかにROG Allyを降す!軽さと性能バランスの良いゲーム機型PC「ONEXFLY」の性能検証

文●ハッチ

ONEXFLYで実際にゲームもプレイして性能を検証してみた
©2024 qureate

 最近増えつつあるゲーム機型PCですが、ASUSのROG Allyの買い替え需要として人気のあるONEXFLYが、現在先行販売と同じ1万円引きの13万9800円で販売されています。

 ONEXFLYは590gと600gを切る軽さ、CPUにAMD「Ryzen 7 7840U」(8コア/16スレッド、最大5.1GHz)を備えるなど、重量と価格のバランスのよいモデルとして、4月の頭にも紹介しました。

 外観やインターフェース、専用アプリについては、前回の記事を参照して欲しいですが、性能については前回触れられていなかったので、今回ご紹介したいと思います。

 製品は前回同様に代理店の株式会社天空様にお借りしたものを使用しています。

 私は個人的に小型PC(UMPC)が好きで世界初のゲーム機型PCとなった初代「GPD WIN」も購入しました。そこで、まずは私がこれまでデータを取った製品と比較したい。

CPU性能はTDPの分ROG Allyにわずかに劣る

 初代GPD WINは2017年と7年前。それも当時はネットブックなどに採用されていた省電力CPUを採用していて、今ほどのパフォーマンスはありませでした。最新のベンチマークソフト動作しないこともあるので、当時計測した古いベンチマークソフト「CINEBENCH R20」を使用しました。

 現行の最新バージョンとはスコアの出し方が異なりますが、初期のゲーム機型PCから、どれくらい性能差があるのかを見ていきましょう。

 ONEXFLYはCINEBENC R20ではマルチコアのスコアが5218と、ROG Allyにわずかに負けるくらいの性能を示しました。ROG Allyが採用したCPU「Ryzen Z1 Extreme」は、ONEXFLYの「Ryzen 7 7840U」とコア数や動作クロックは同じ。

 ただし、TDPは「Ryzen Z1 Extreme」が30Wのところ、「Ryzen 7 7840U」が28Wと劣るため、この差が表れたといったところです。

 最新世代のモデルとの比較できるように、最新のCINEBENCH 2024でも性能を計測しました。

 マルチスコアは750以上と、ミドルクラスのゲーミングノートPCに搭載されているCPU並みのスコア。小型の軽量のボディーでと考えれば、まずまずといったところか。

 次に今度はGPU性能を比較するためにゲームベンチマークソフトで比較します。GPD WINなどの古い機種は、現行機ほど高い性能はなく、軽いアドベンチャーゲームやFPSも30fpsでカジュアルに遊ぶなら、といった製品でした。

 そのため、重いゲームのベンチマークソフトでは計測が難しいため、いつも軽い実ゲームのベンチマークソフトとして『ドラゴンクエストX』のベンチマークソフトを使用するのですが、どうにも今回お借りした製品のGPU動作が怪しい。

 後述する3DMarkでは、高い性能を示すこともありましったが、『ドラゴンクエストX』と『FF14』ベンチマークソフトのスコアは、とても低いものになりました。天空さんにお聞きしたスコアとかけ離れていたので、定番FF14ベンチの結果も今回は見送ります。

 ということで、GPUの基本性能は、3DMarkで計測したスコアで見ていきます。比較に使用したのは、ROG Allyとやや型古のRyzen 7 5700U搭載のONEXPLAYERです。

 ONEXFLYはFireStrikeとTimeSpy、どちらもわずかにROG Allyを上回りました。ONEXPLAYERからは倍近いスコアを示しています。TDPやドライバーで多少の違いが生まれるので、ROG Allyとはやや異なる動作を示しますが、ほぼ基本性能は変わらない、といった印象です。

 では、定番の総合ベンチマークソフトであるPCMark 10のスコアも見ておきましょう。

 CINEBENCHではROG Allyに少し劣っていたので、おそらくTDPが若干低いことによる処理能力の違いが、そのまま表れたようにPCMark 10の総合スコアでも、わずかにROG Allyに劣る結果となりました。

 しかしながら、旧世代のRyzen CPUを採用しているONEXPLAYERよりは当然高いスコアを示しているので、ディスプレイを接続して普段使いのちょっとした作業をする際も、型古の機種よりは快適な動作が期待できるようです。

 ストレージの性能はCrystalDiskMarkで確認。

バージョン8.0.5、データ量1GiBで計測

 シーケンシャルリードは7000MB/s超えとPCIe 4.0としてはかなり速い方です。ROG Allyは4000MB/s台だったので、比較すると大分高速で、体感速度も変わりそうです。

 次に実ゲームのベンチマークとして、定番のFPSゲーム『Apex Legends』のフレームレートを確認しよう。フレームレートはCapframXを使用して計測している。

画質はデフォルト設定で、垂直同期はオフにして計測

 さすがに4K(3840×2160ドット)は30fpsを切りましたが、WQHD(2160×1440ドット)でも平均40fpsを出すほどの性能を示しました。ただし、競技性のゲームをプレイするなら、やはり60fpsを超えて欲しいところなので、HD(1280×720ドット)画質でプレイするのが無難。カジュアルで遊ぶならフルHDでもOKといったところでしょう。

 最後に軽めのゲームとして、今『バニーガーデン』が一部の紳士にウケているqureateの『メイド・オブ・ザ・デッド』の動作をチェックしてみた。本作はVampire Survivorsのようにわらわらと迫りくる敵を倒していくカジュアルなアクションゲーム。

 突如ゾンビが蔓延ったアキバを舞台に、重火器を持ったメイドを操作して街中にあふれ返ったゾンビをせん滅していく。

画質を設定する項目がなく、出力をフルスクリーンにして計測

 フレームレートは4KとWQHDだとどちらもほぼ60fpsで、フルHD(1920×1080ドット)では、平均120fps前後で安定動作していた。本作には画質設定がなく、垂直同期のオン/オフ項目もなかった。

 ゲームの中には、60fpsと120fpsの間なら60fps固定で動作、60fpsを切るようなら30fpsで固定となるような作品もあるので、本作はそうした動作設計なのだろう。いずれにせよ、カジュアルな設計のゲームなので60fpsでも十分快適。

 そのため、本作のような軽めのゲームなら、高解像度ディスプレイに接続して大画面&高解像度でも快適に遊べるようだ。

GPU性能は現行機としては妥当、ストレージの速度は速い

 以上でONEXFLYのベンチマーク検証は終了します。実は他にも複数の計測を行なっていましたが、ドラゴクエストXベンチマークの結果や動作を見るに、どうも個体不良の可能性もあったため今回は搭載されたCPU性能相当のスコアを示した結果のみ採用しました。

 CPUの熱ダレが起きて性能が下がっているといった感じではなかったので、冷却性能に問題はないようだったので、製品版相当は高い性能を示してくれることでしょう。

 ONEXFLY発売後には、大手グローバルメーカーがゲーム機型PCを発表していますが、いずれも600g以上と重量は重い製品ばかり。高い性能にユニークな機能と、他の機種にも魅力はありますが、現行のハイエンド相当の性能に600gを切る軽さと、バランスの良さで光るものがあります。

 ストレージの速度もPCIe 4.0をフル活用した速度を示し、現状ゲーム機型PCとしては最速クラスで、1TBという容量も魅力です。

 ROG Allyに性能でやや劣るシーンもありましたが、「Ryzen Z1 Extreme」はハンドヘルドPC用と特殊なCPUのため、ドライバは製品を発売したメーカーに委ねられているため、ドライババージョンが最新の「24.3.1」ではなく「23.28.23.08」に留まっています。

 今後、AMDが大きなドライバアップデートを実行した際に、どこまでASUSが対応するのかによっても使い勝手や性能に差が生まれる可能性があると考えれば、今から買うならONEXFLYにする、という選択肢もありでしょう。

●関連サイト
ONEXFLY製品ページ:https://www.onexplayer.online/onexfly
ONEXFLY直販ページ:https://www.one-netbook.jp/onexfly/

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