文●宮崎真一 編集●ハッチ

2025年5月16日、Bethesda SoftworksからアクションFPSの『Doom: The Dark Ages』が発売された。このDoom: The Dark Agesは、2016年の「DOOM」および「DOOM Eternal」の前日譚となっており、DOOMシリーズの第3弾にあたるタイトルだ。
開発はid Softwareが手掛け、ダークファンタジーな世界観が美麗なグラフィックスで描かれるゲームとなっている。では、Doom: The Dark Agesの特徴について詳しく説明していこう。
ゲームエンジンは最新のidTech 8
Multi Frame Ganerationもサポート
Doom: The Dark Agesの舞台となるのは、都市国家「アージャント・ドヌール」で、そこに地獄の軍勢が押し寄せ、その戦いに挑む内容となっている。部位破壊や近接攻撃のほか、巨大マシンや獣を操るといった戦いも用意され、迫力ある戦いはバラエティーに富んでいる。

ゲームエンジンには、id Softwareが独自に開発した「idTechエンジン」を採用している。ただ、idTechエンジンは、かつては「DOOMエンジン」とも呼ばれ、1993年に発売された「DOOM」などに使われていたもの。
しかし、Doom: The Dark Agesでは、そのidTechエンジンの系譜の最新世代となる「idTech 8」が使用されているというわけだ。DOOMシリーズの前作であるDOOM EternalはidTech 7が採用されていたので、Doom: The Dark Agesはゲームエンジンのアップデートも図られているということになる。
このidTech 8は、レイトレーシングに注力したゲームエンジンで、グローバルイルミネーションを駆使した自然光に近い環境表現が可能になっている。Doom: The Dark Agesでは、光の反射を物理的にシミュレートし、光沢反射、拡散相互反射、鏡面反射ハイライトといった複雑な現象を正確に表現できるようになった。

さらに、グローバルイルミネーションも、直接照明と間接照明の両方を考慮し、複数の光がどのように反射、屈折、散乱するかをしっかり捉え、その表現力はかなり高い内容となっている。
しかし、その一方でDoom: The Dark Agesのシステム要件では、ハードウェアレイトレーシングを備えたGPUが必要となり、たとえば「GeForce RTX 2060 SUPER」や「Radeon RX 6600」以上と、GPUに対するハードルはかなり高めだ。
また、NVIDIAの説明では発売後のパッチで、パストレーシングという技術もDoom: The Dark Agesに盛り込まれるとのこと。このパストレーシングは、レイトレーシングを拡張したもので、シーン全体のあらゆる光路を正確にシミュレートすることで、ゲームの没入感を高めるとしている。
さらに、Doom: The Dark Agesは、NVIDIAの超解像度技術である「DLSS」をサポート。特にGeForce RTX 50シリーズを使用している場合は、「DLSS 4」により「Multi Frame Ganeration」が利用可能となり、最大3つのフレームを追加で生成し、フレームレートを飛躍的に引き上げられる。また、同様にAMDの「FSR」やIntelの「XeSS」にも対応しており、これらの機能でもDLSSと同様にフレームレートの向上が図れる。

なお、CPUに対するシステム要件は、Intelが第10世代Coreプロセッサー以降で8コア16スレッドタイプ以上のもの、AMDが「Ryzen 7 3700X」以上と、こちらもGPUに引けを取らずなかなか高性能なものが必要だ。
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