RTX 4060よりもメモリバス帯域は増加
4月15日(火)に情報が解禁されたとおり、今回RTX 5060 TiはVRAMが16GBと8GBのモデルが用意され、米国時間4月16日に発売される。一方、GeFroce RTX 5060無印は、5月中の発売とされている。日本の発売時期に関しては、記事執筆時点では明らかになっていない。以下は立ち位置が近いGPUの仕様比較。

※L1キャッシュはストリーミングマルチプロセッサ1基に対するキャッシュサイズ
RTX 5060 Tiに関しては、ビデオメモリ(VRAM)の違い以外、性能はまったく変わらない。そのため、アドベンチャーゲームや2DのインディーのアクションゲームなどVRAMをあまり使用しないPCゲームを中心にプレイする人は、よりお買い得な8GBでも問題なさそうだ。
一方で、RTX 5060の無印はストリーミングマルチプロセッサやCUDAコア、RTXコア、Tencerコアの数が、前世代と同じくTiモデルよりも少なくなっている。一方で、メモリ周りの速度や、搭載するハードウェアエンコード(NVENC)&ハードウェアデコーダー(NVDEC)の世代は、RTX 5060無印とRTX 5060 Tiで変わらない。
CUDAコアを使う処理の場合は、RTX 5060 Tiの方が有利だろうが、負荷の軽めな写真や動画の編集なら、RTX 5060無印でも前世代の同価格帯のモデルよりは、より快適になりそうだ。
ゲームに関しては、同社の資料にて従来モデルと比較してDLSSを活用することで、大幅にパフォーマンスが向上するとしている。

RTX 50シリーズは、DLSS4対応ゲームはマルチフレーム生成により、大幅にフレームレートが上昇するほか、DLSSに非対応のゲームもAMDにおけるAFMF(AMD Fluid Motion Frames)と同じように、AIがフレームを補完する「Smooth Motion」によりパフォーマンスが向上が期待できる。
DLSS4 4xを使用すると2倍以上のフレームレートに!
ここからは実際に実機を使用して性能を検証した結果をみていきたい。今回は筆者のスケジュールの都合もあったが、性能検証に比較用のビデオカードを用意する余裕がなかった。そのため、弊社が事務所で実際に昨年より配信に使用しているBTO PCが、ちょうどPalit製のGeForce RTX 4060 Tiと比較に適していたので、このPCと比較する。



CPUとメモリー、マザーボード、電源ユニットは異なる環境なので純粋なGPU性能のみの比較にはならないが、実際に販売されていたBTO PCの構成なので、同じくらいの性能&価格帯のPCからの買い替えや乗り換えなどの参考として欲しい。
では、まずは定番の3DMarkのスコアとフレームレートを見ていきたい。Fire StrikeやTime SpyはGraphics test 1の数値を参考としている。


3DMarkのスコアは、負荷が高いものになると1.25倍ほどとスコア差はやや縮まるが、Fire Strikeのスコアは1.5倍ほどの差が生まれている。フレームレートでもFire Strikeは、36.69fpsと割と大きな差があり、これだけスコア差があると、明らかに動きの差を体感できるレベルと思われる。
末尾60のシリーズは、そもそもPCゲームをフルHDで快適に遊ぶクラスの立ち位置的なGPUなので、WQHD以上になるとRTX 4060 Tiと同じように、重いゲームになるとフルHDよりは快適性が落ち込むようだ。
とはいえ、明らかな性能差はあるので、ゲームによっては当然RTX 5060 Tiの方が快適になることが期待できそうだ。また、RTX 50シリーズから使えるDLSS4やSmooth Motionといったフレームレートが向上する機能を使うことで、ゲームによってはフレームレートの増大が期待できる。
そこで、DLSSを使用した「NVIDIA feature test」も実行してみた。RTX 4060 TiはDLSS4 2xまでしか適用できなかったが、RTX 5060 Tiは4xで計測している。

RTX 5060 TiはDLSS4を有効にすると、約139fpsとRTX 4060 Tiの約67.7fpsの2倍以上のフレームレートになっている。現状、DLSSを使用した際はRTX 5060 Tiの方がフレームレートにて大きなアドバンテージがあるようだ。
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