市場にマッチしたスペックに適正価格と売り易いという評価
近年の電源ユニットは、極端に安価な製品などではない限り、目に見えて電圧の挙動に不安定さは見えにくい。しかしながら、ASRockの電源ユニットは、先日発売されたばかりで話題を呼んでいるGeForce RX 5090/5080のような高性能なビデオカードを安心して運用するのにも必要な最新規格に対応し、独自機能も搭載するなど、スペックに申し分ないうえ、競合製品と戦える魅力的な価格で販売されている。
そこで、記事執筆時はPG-1000Gは発売前だが、実際に秋葉原の複数の店舗に取材して、ASRockが電源ユニットの売れ行きや、店員さんがどう感じているのかなどを直接聞いてきた。
まずは、秋葉原中央通りでひと際目立つ黒いビルが目印、知る人ぞ知るTSUKUMO eX.にて話を聞いてみた。


「電源は一番良し悪しが出しがたい、動いて当たり前のジャンルの商品で、とても成熟した市場です。そのなかに入るのはとても大変なのですが、ASRockさんは市場をちゃんと見たうえで参入しているだけあって、抑えるところはちゃんと抑えてくれています。
価格付けが現実的なのが良かったです。ASRockさんの好きな方がいらっしゃるので、その方々が商品が高い、出来が悪いといったマイナスに思うことなく買える点はとてもいいことかなと思います。
ただ、最初なので仕方ないことですが、もっと認知度を上げて欲しいですね。店舗に来られる方の中には、いつの間に出ていたのと言われる方は、まだまだいます。電源って結構昔このメーカー買って良かったから買いますが、います。逆もいます。
そのため、一朝一夕ですぐに売れるは難しいので、地道にブランドイメージを築き上げて欲しいですね」、と語ってくれた。


容量的には1000W以上の電源ユニットは、先のGeForce RX 50シリーズのような負荷の高いGPUが登場した時など、必要に応じて一緒に容量の多い電源ユニットの需要が高まる。しかしながら、デスクトップPC自作においては消費電力が低く、ゲームにも強いRyzenが人気なため、容量が850W以下の製品の売れ行きの方が良いようだ。
また、詳しい人の中には3Dゲームなどにより、急な高負荷が掛かって起きるGPUスパイク対策に、瞬間的な消費電力が発生してもしっかり耐えられる、ATX 3.0以上だと長期間使えるということで、ATX 3.1対応モデルを選んでいくそうだ。
加えて、保証年数は電源ユニットにおいて嘘のないところで、5年と7年では内容が異なる。その点ASRockはSteel Legendシリーズでさえ、10年保証は魅力的。たまの特価品以外では、この価格帯での10年保証はあまりないので、その点はオススメし易いそうだ。
次に、ツクモパソコン本店にお邪魔して、同じようにASRockの電源ユニットについて聞いてみた。


TSUKUMO eX. では、発売されてからの反響はそこまで大きくないといった話だったが、一転本店では発売されてから毎日のように問い合わせがあり、自作ユーザーさんからの評判も良いという。ASRockのマザーボードと一緒に購入する人は多いですか?と質問したところ「かなり多いですね」とのこと。
また、今までは別のメーカーのマザーボードと電源ユニットを買っていたが、ASRockのマザーボードと電源ユニットに乗り換えた人もかなり増えたという。「一式で案内する際も、マザーボードはSteel Legend、最近電源ユニットも同じメーカーさんで出されたんですよと案内すると、じゃあそれでお願いしますと言われて、新規ユーザーさんでも満足してご購入される方も多いです」と月岡さん。
最近のGeForceは16ピンのケーブルが必要になるが、一部製品は12V-2×6ケーブルではなく、変換アダプターが付属していて、8ピンを束ねて接続する必要がある。そういった場合、どうしても半差しするなどのヒューマンエラーも起きる可能性があり、動作しなかったり、最悪ケーブルが融解する。
しかし、ASRockのSteel Legendの電源ユニットは、この価格帯でも12V-2×6ケーブルが1本付属しているので、その点もメリットだと語ってくれた。

加えて、「ASRockの公式チャンネルにて、80 PLUS GOLDではあるが、実質PLATINUMレベルという話をされていますが、そうしたお得感。また、昨今話題のGeForce RTX 5080/90は、かなりケーブルに負荷をかけますが、ASRockさんの電源ユニットは、熱を検知するシステムが付いているので、推しやすいなと思います」とのこと。
また、近くカプコンの『モンスターハンターワイルズ』が発売される。オープンベータテスト時にプレイした際、VRAM 8GBのビデオカードだと、モンスターのポリゴンが崩れるという報告もあり、秋葉原の各店舗では最低でもVRAM 12GB以上のビデオカードを推奨している。
現状、最新のGeForce RTX 5080/90は発売と同時に売り切れていて、BTO PCメーカーの搭載PCも追加販売すると同時に売り切れるという状況だ。そんななか、VRAM 8GB以上のコスパが良いRadeonを選ぶ人はいるのでしょうか?という質問をしたところ「全然いますよ。なんだったら、モンハンだけ遊べればよいというお客様には、Radeonを滅茶苦茶オススメしていますよ」とのこと。
確かにGeForceは10万円前後のRTX 4070以上でもVRAMは12GBのところ、Radeon RX 7800 XTなら16GBも搭載している。Steel LegendのRadeon RX 7800 XTは、8万円台で購入できるので、真っ白なSteel Legendの電源ユニットと組み合わせてモンハン用の白PC自作も高コスパで組めるそうだ。
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