文●ハッチ
アイ・オー・データ機器は、2024年10月15日に同社のゲーム向けディスプレイブランド「GigaCrysta」の10周年を記念したイベントを開催した。
1つの投稿からGigaCrystaがバズった!?

イベントではGigaCrystaのブランドマネージャーである山形 誓氏、ゲストとして同社がスポンサードしているプロチーム「父ノ背中」のあびんつ氏が登壇した。そして父ノ背中の代表であるてるしゃん氏は、北海道からオンラインで参加した。



まず、山形氏がGigaCrystaの歩みを紹介。同社は1997年からディスプレイ開発し、GigaCrystaは2014年に登場した。発売当時はRPGなどの映像をキレイに見せたいというところから始まったが、そこからMMORPGやFPS向けのディスプレイを用意したと
また、発売当時からテレビのように使って貰いたいという想いからリモコンが付いていた。あびんつ氏はリモコンがあればベッドからでも操作できると、その利便性について語った。
その後、2018年にてるしゃん氏がX(旧Twitter)でGigaCrystaについて投稿した話に。あびんつ氏曰く、ある日てるしゃん氏が突然凄く良いディスプレイがあるとAmazonのQRコードを送ってきたのが、GigaCrystaのディスプレイだったとのこと。
価格がお手頃で応答速度も速いということで、どう探しても最終的にはアイ・オー・データのGigaCrystaにいきつくという意味を込め「どうあがいてもアイオーデータ」と投稿したところ、かなりバズったという。
山形氏はその投稿が盛り上がっていると、社内で話題に上がったエピソードを語った。

新機能「Focus Mode」の開発秘話とは
イベント会場にはアイ・オー・データ機器が、9月の東京ゲームショウ2024でも展示したホワイトモデルや、新機能Focus Modeを備えたディスプレイを展示していた。
トークショウでは、そのFocus Modeについても語られた。Focus Modeとは27インチで解像度が2560×1440ドットの画面中央に、24インチサイズ相当で映像を表示。その周囲に同社が「フォーカスイメージ」と呼ぶ、画面のパターンを表示する。
これにより、単純に黒枠を表示しているよりも、ゲーム映像に集中しやすくなるという。イベントでは技術アドバイザーとして明治大学 総合数理学部 専任教授 中村 聡史氏が登壇し、氏の研究室でどのような研究が行われ、それがFocus Modeに繋がった経緯について紹介された。

中村氏は人を深く観察して、そこからモチベーションをデザインするような研究をしているという。そんな研究のなか、近年ディスプレイは大型化してきたが、FPSなどをプレイする際、人は中心視野しか見ていない。
そのため、「周辺視野」を何か活用できないか、と考えたのがちょうど10年前のことだったという。人間は集中すると周りが見えなくなる。そこで、逆に周りにノイズを出してから減らすと、人間は集中する気になるんじゃないか、というところから研究が始まった。
そして、実際にその研究成果をアイ・オー・データ機器の開発メンバーが偶然見つけて接触したことで、Focus Modeの開発に繋がったそうだ。
中村氏は周辺視野を活用したい、という人はいろいろいるが問題はPCリソースを使うことだった、それをアイ・オー・データ機器がディスプレイ側で行なってくれることで、解決してくれたと語った。
人気漫画とのコラボや新たなスポンサードも!
イベントの後半では、モーニングで好評連載中のeスポーツ漫画「マタギガンナー」とGigaCrystaとのコラボキャンペーンや、EVO 2024の『ストリートファイターIII 3rd Strike』で優勝したMOV選手とのスポンサードも発表された。


画面サイズが変わっても解像度は変わらずゲーム機でも使える
会場では展示されていた新製品が試せたほか、初代GigaCrystaのディスプレイ基盤や、これまでの製品などが多数展示されていて盛り上がっていた。
やはり注目はFocus Modeを搭載した27インチの「LCD-GCQ271UD」だ。こちらは10月22日発売予定となっていて、全国の家電量販店などで予約受付中となっている。実売価格は7万5900円前後。
競合他社でも実際のインチサイズよりも画面を小さく表示できるディスプレイはあるが、その場合解像度も小さくなっていて、ゲーム機では映像表示ができない。しかし、「LCD-GCQ271UD」は画面表示サイズが24インチになっても、解像度は2560×1440ドットと変わっていなかった。そのため、PCだけでなくゲーム機でも利用できるとのこと。





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