精霊器により戦闘の仕方の幅も広がった
本作の戦闘は□(通常攻撃)+△(特殊攻撃)を組み合わせて、簡単に連続攻撃ができる。また、×でジャンプができ、〇で回避となっている。基本操作は聖剣伝説3に近いが、回避は前転するのではなく、素早いステップ移動に変わっている。
また、戦闘でも「精霊器」が使用できる。たとえば、風の精霊器「ジンブーメラン」は、R2で敵に投げつけ、触れた相手を一定時間拘束、その風の拘束に攻撃を当てると弾け飛び、風の刃を周囲にまき散らす効果がある。
精霊器は使用するとクールタイムが発生するが、戦闘開始時には使えるので、戦闘が開始したら精霊器を使用し、有利な状況から一気に雑魚敵を蹴散らせる。もちろんボスにも有効だ。どのボスにどの精霊器を装備したキャラクターで挑むかなど考慮する必要もあり、精霊器は戦闘の幅も広げている。
戦闘中の動きはそれなりにスピーディーで、かつ精霊器を使用することもでき、シンプルながら快適にサクサク敵と戦える。
アイテムと魔法を含む特技は、シリーズを踏襲するリングコマンドで選択する。また、アイテムと特技はショートカットにも登録でき、R1を押しながら素早く使える。


さらに、戦闘で敵にダメージを与えたり、味方がダメージを受けると溜まるSPゲージがMAXになると使える必殺技はクラスごとにあり、魔法や特技と同じく敵の弱点属性の技を使うことで、大ダメージを与えられる。

自由度の高いキャラビルドを楽しみたい人にはオススメ
『聖剣伝説 VISIONS of MANA』は王道ファンタジーRPGとして原点回帰を謳っているとおり、今までの聖剣伝説シリーズのナンバリングタイトルの雰囲気を残しつつ、グラフィックスやUIの利便性、操作性の快適さが正当進化した作品に仕上がっている。
クラスは精霊器が入手できたらすぐに開放され、クラスの変更にレベル条件などもなく、いつでも切り替えが可能と自由度が高い。しかしながら、たとえば聖剣伝説3の場合だと、使用できるキャラクターは1プレイで3人まで、クラスも選択したものしか使えないため、別のキャラクター、クラスで遊んでみたい、と不自由さが複数回の周回意欲にも繋がっていた。
そうした、不自由さを楽しめる人は、やや不満に思うかもしれないが、最近はそうした不自由さを求めない傾向の方が高いように思うので、近年に好まれるゲームデザインと言えなくもない。
自由に切り替えができる中で、自分好みのクラスと、使用する特技を選び、アビリティシードの組み合せて戦えるのは面白い。そうした、自分好みの組合せを探ってバトルを楽しみたい人や、聖剣伝説シリーズ独特の雰囲気や世界観が好きな人にはオススメできる作品だ。
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