Zenfone 11 Ultraと歴代ROG Phoneシリーズと比較
では、同社のゲーミング向けのスマホで、現行では最高クラスの性能を誇る「ROG Phone 8 Pro」と比べて性能差はあるのか、その点についていくつかの検証で明らかにしたい。
筆者は2024年6月20日に歴代全てではないが、筆者が所持しているROG Phoneシリーズ4機種と、ASUSにお借りしたProなしのROG Phone 8で性能比較検証を実施した記事を公開している。
そこで、新たにZenfone 11 Ultraでの検証を行い、その過去データと横並びにして比較してみた。比較したスマホと、Zenfone 11 Ultraのスペックは以下のとおりだ。


筆者が購入した最上位の「ROG Phone 8 Pro Edition」(以下、ROG Phone 8 Pro)は、専用クーラーのAeroActive Cooler Xが付属していることがProなしモデルとの違いでもあるので、クーラーで冷却してスコアを計測している。
冷却モードは最大の「フローズン」モードにしている。また、いずれのスマホも宅内で給電しながらの最大性能とするため、給電しながら性能検証を実施している。
また、過去データは3回計測した平均値だが、Zenfone 11 Ultraは時間の関係上、妥当なスコアで合った場合は、追加検証はしていないので、その点はご了承願いたい。
ちなみに、ROG Phone 6以前のモデルは、筆者が普段使いをしていたため経年劣化もあるので、新品同様のスコアではないと考えられるので、あくまで参考値として欲しい。また、スマートフォンはOSやドライバアップデートにより性能が変わるため、計測を実施した2024年5月末から6月中旬までの期間での、最新状態での結果となっている(記事公開が遅れたのは、ひとえに筆者の作業遅延による)。
若干ROG Phone 8 Proに劣るがほぼ変わらない
まずは、いつものとおりスマホの性能検証では定番となっている「AnTuTu Benchmark」の総合スコアから見ていきたい。

SoCは同じであるため当然といえば当然だが、Zenfone 11 Ultraは若干冷却クーラーやメモリ容量が多い分、ROG Phone 8 Proにスコアで負けているが、ROG Phone 8とはほぼ同じスコアを示している。
内訳をみるとCPUのスコアがROG Phone 8 Proよりも2万6000ほど劣り、メモリとストレージも容量の分か、冷却によるものか1万ほどスコアで差が付いている。
以下はZenfone 11 UltraとROG Phone 8 Proの一例だ。ROG Phone 8 Proは端末温度が41度を超えていないが、Zenfone 11 Ultraは最大で45度に達している。ちなみに、ProなしのROG Phone 8は44度弱だったため、冒頭で触れた急速冷却用ヒートシンクは少しだけ効果を出しているのかも(誤差の気もするが)……。


OpenCLの計測ではトップに立つが、誤差範囲の差
次にクロスプラットフォームでの比較が可能な「Geekbench 6」にて、CPUとGPUの性能をそれぞれ計測してみた。GPUは古いAndroidゲームが多く採用しているグラフィックAPIの「OpenCL」と、新しい世代のAPI「Vulkan」の両方でテストしている。


CPU性能は若干であるがROG Phone 8 Proがスコアで勝っているが、Zenfone 11 UltraとROG Phone 8では、誤差レベルでのスコア差しか出ていない。
とはいえ、2年前に発売したROG Phone 6よりもマルチコアで6割以上高く、初代ROG Phoneからは3.7倍という高いスコアを示している。
GPU性能はROG Phone 8の計測記事でも語ったが、何故かクーラーで冷却しているはずのROG Phone 8 Proのスコアがやや低く、Zenfone 11 UltraがOpenCLではトップに立っている。とはいえ、大きな差はない。
コメント