ROG Phoneはキーマッピングもできる
ROG Phoneの場合は、アプリ起動中に呼び出せる「Game Genie」からキーマッピングを選ぶことで、ROG Tessenの操作に対応していないゲームの画面上に表示されたバーチャルゲームパッドにボタンを割り振れる。
2024年7月25日に配信されたばかりのSNK『餓狼 MotW アケアカNEOGEO』は、Bluetoothコントローラー操作を謳っているが、ROG Tessenでは操作できなかった。そのため、キーマッピングをしてみたところ、特に違和感なく操作できた。

ただし、Razer Kishi V2 ProはRazer公式のRazer Nexusアプリを使えば、どの機種でもキーマッピングができる。そのため、キーマッピングによる汎用性はROG Tessenの方が劣る。

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リモートプレイやクラウドゲームで活躍する
スマホ用に物理コントローラーを購入する人は、『原神』など最近流行りのオープンワールドのアクションRPGなどをプレイしたい人が多いだろう。しかし、『原神』はROG Tessenではデフォルトで動作しなかったので、プレイするにはキーマッピングが必要だ。一方で、人気漫画原作の『俺だけレベルアップな件:ARISE』は動作した。
Android対応ゲームは、あまりコントローラー操作に対応していないが、Steam Linkなどのリモートプレイや、GeForce Nowのようなクラウドゲームは動作する。
ゲームが快適に動く高性能PCは別にあるが、寝転びながらゲームを遊びたい。高性能なPCはないが、クラウドゲームをコントローラーで快適に遊びたいという人にもオススメだ。
実際にSteam Linkを起動したところ、きちんと認識してゲームが操作できた。

ROG Tessenはグリップの裏に滑り止め加工が施され、手触りも良く、割としっかりフィットする。ボタンが反応するポイント、アクチュエーションポイントが浅く、素早い入力ができる。
ジョイスティックの可動角度は22度、高さは18mmとゲーム機のコントローラーに近く、快適にゲーム操作ができる。ただ、ゲーム機用のコントローラーで最近は標準化しつつあるホールセンサーを採用している記述は見当たらない。
筆者が使っている限りでは、ドリフト現象は起きていないが、長時間プレイした際での動作は気になるところだ。
折りたたみ機構など光るものはあるが価格がネック
ROG Tessenはヒンジ部分で折りたためるという、ありそうでなかった機構で、スマホとの着脱を安全に行なえるAndroid用コントローラーだ。
USB端子で物理的に接続し、Bluetoothコントローラーのように電波過多で遅延することなく、ゲームが楽しめる。一方で、Bluetootthコントローラーにのみ対応しているゲームは動作しない点は、同じようなコンセプトの製品と同じだ。
ASUSが販売するゲーミングスマホ「ROG Phone」シリーズなら、キーマッピングもできるが、ゲーム側が最適化している訳ではないので、どのゲームも快適に操作できるかは保証されていない。あくまで付加機能として考えれば、十分優秀で快適だ。
とはいえ、ヒンジ部分で折りたたみができ、ラバーサポートパッドを付属し、スマホをできるだけ傷付けずに装着できる点や、アクチュエーションポイントが浅く、素早い入力ができるところは好印象だ。
しかしながら、やはりネックは実売1万5000円以上の価格だろう。後発なので仕方ないところはあるが、1万円前後の安価な製品や、iPhoneにも対応し、対応端末ならキーマッピングもできるRazer Kishi V2 Proと比べると若干割高感がある。
スマホの取り付け易さ、幅広いサイズのスマホを複数のラバーサポートパッドによる固定感、背面パドルの使いやすさなどメリットも高いので、この点に魅力を感じる人は購入を検討してみてもよいのではないだろうか。
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