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ゲーム機に接続しながらプリセットが使えるゲーミングヘッドセット「Arctis Nova 5」の実力をチェック

文●ハッチ

 SteelSeriesは2024年5月24日にゲーミングヘッドセット「Arctis Nova 5ワイヤレス」(Arctis Nova 5)を発売した。

 本製品の特筆すべき点は、同社初スマートフォン(スマホ)アプリに対応したことと、最長60時間という長駆動バッテリーだ。Arctis Nova 5は、ゲーミングのキーボードやマウスなどと同じく設定を保存できるメモリを内蔵し、本製品の名を冠する「SteelSeries Arctis Nova 5」アプリをインストールしたスマホから音量調整やプリセットが行なえる。

 今回SteelSeriesより実機をお借りする機会を得たので、どういった製品なのかをご紹介したい。

マイク性能が従来機の2倍に向上

 本製品は40mmのネオジウムマグネティックドライバーを採用し、次世代チップを搭載したマイクを内蔵する。従来機からは2倍となる32KHz/16bitに対応したDiscord認定のClearCast双方向マイクは、クリアで透き通るような音声を提供するとしている。

 また、折り曲げると形状を維持しつつも柔らかく動かし易いブームマイクになっている。本体に溶け込むように収納でき、音声チャットや配信などで使う時以外は、完全に収納して見た目を崩さずに使える。

 上位のArctis Nova Proにある、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能は非搭載だが、ソフトウェア上でのノイズキャンセリング機能に対応している。実際に元同僚とDiscordで会話をしてみたが、気になるノイズもなくクリアな音声を伝えられたので、音声チャットや普段使いのオンライン会議では十分活躍できる。

マイクは引き出して使える
本体に完全に収納でき、日常に溶けむデザインとなっている

2.4GHzとBluetothをボタン1つで簡単に切り替えられる

 接続方法は2.4GHzとBluetoothの2種類で、右側のハウジングにボタンを備える。クリックするだけで簡単に接続が切り替えられるが、Arctis Nova 7以上と異なり同時に接続して音声をミックスする機能は備えていない。

2.4GHzとBluetoothの切り替えボタンは、LEDを挟ん電源ボタンの上にあり、一体感のあるデザインになっている

 同社は同じシリーズとして「Arctis Nova 5P」、「Arctis Nova 5X」を展開するが、ヘッドバンドの色が無印は黒、Pは青、Xは緑と分かれる以外、大きな違いはない。しかしながら、5XのみXbox Series X|Sと接続するためのチップを内蔵して接続に対応できるほか、2.4GHzとBluetooth切り替えボタンの下に、チャットミックスのダイヤルを備えるといった違いがある。

5Xのみチャットミックスのダイヤルがある。画像は公式サイトから抜粋

ドングルはUSB Type-C接続でゲーム機型PCにも直接接続できる

 同社は早くから2.4GHzのドングルがUSB Type-C接続になっていたが、本製品も変わらずUSB Type-C接続の小型なドングルになっている。

ワイヤレスドングル

 このワイヤレスドングルは縦に長いUSBメモリのような形状ではなく、横に長く飛び出す高さを抑える形状をしているが、USBポートが密集するPCなどで使う場合は、隣りのポートを塞いでしまうこともある。しかしながら、Arctis Nova 5には充電用のUSB-C-USB0-Aケーブルとは別に、USB-C-USB-Aアダプターケーブルがあり、PC側はUSB Type-Aポートに接続し、ケーブルの先でUSB Type-Cのドングルが接続できるので安心だ。

ケーブルは2種類付属
PS5にワイヤレスドングルを直接接続すると、前面のUSB Type-Aにまで干渉する
USB-C-USB-Aアダプターケーブルであれば、PCやPS5とはUSB Type-Aで接続し、ケーブルの先でワイヤレスドングルと接続できる。PCやPS5が机の下にあり、少しでもヘッドセットにドングルを近づけたく延長する場合にも活躍する

 ちなみに最近流行りのゲーム機型PCは、USB Type-Cポートしかない製品もあるが、そうした製品の場合もワイヤレスドングルが直接させる点はメリットだ。

ASUS ROG AllyはUSB Type-Cを1つしか持たないが、ワイヤレスドングルが直接させて、すぐに接続できる

本体も軽く付け心地は良好

 イヤーパッドはメッシュになっていて通気性が高い。しかし、筆者が普段使いしている同じメッシュのヘッドセットよりもやや熱がこもるような感じを受けた点だけは、ちょっと気になった。

 ただし重量は267gと軽く、側圧も柔らかい。ヘッドバンドもゴム製のバンドがイヤーを支えるプラスチック性のバンドの下に取り付けられる二重構造になっていて、頭を柔らかく包み込む。それゆえに長時間被った際の頭への負担は少ないだろう。

イヤーパッドはメッシュ構造。イヤー部分の可動性も高く、折りたたむことこそできないが、広げた状態であれば、バックパックなどには収納し易くなりそうだ

スマホアプリで手軽にプリセットが切り替えられる

 最大の特徴は、同社初となるスマホ用アプリがある点。マイクの音量や側音を調整できるほか、配信時から100種類以上のゲームのプリセットが提供されている。

「SteelSeries Arctis Nova 5」アプリ
ゲームごとのプリセットをスマホアプリ上から簡単に切り替えられる

 そのため、PCがなくてもゲーム機に接続してイコライザ機能を変更できる。もちろん、PC用の「SteelSeries GG」ソフトウェアにある「Sonar」にてミキサーやイコライザー機能を使っての音の調整もできる。

Sonarを使った調整も行なえる

 最近のゲーミングヘッドセットは、どちらかというと競技性のあるゲーム向けに、足音が聞こえやすいように、あまり重低音を響かせ過ぎないようなフラットな調整をするが、本製品はゲーミングらしいややドンシャリな傾向。

 重低音は適度に響かせ、定位もしっかりと感じられる。女性ボーカルの伸びのある中低音もそこそこ高く、バーチャルサラウンドを利かせれば立体感のある音が楽しめる。この価格帯としては非常に完成度が高い。

ゲーム機でイコライザ機能を使いたい人には◎

 「Arctis Nova 5ワイヤレス」は、Arctisシリーズらしい高い完成度はそのままに、初めてスマホ用アプリを用意した製品。既存の上位モデルにある、Bluetoothで接続したスマホで音楽を鳴らしながら、PCやゲーム機でゲーム音も聞きながらプレイするといった音声のミックス機能こそないものの、シンプルにボタン1つで2.4GHzとBluetooth接続を切り替えられる、高い利便性も持っている。

 マイクの性能もアップし、2万円前後の価格帯でちょっとした配信から普段使いまで行いたい人にもオススメできる。駆動時間テストまではしていないが、公称60時間という長駆動も魅力的。シンプルにデバイスと接続でき、別途アンプなしでゲーム機に接続しながらイコライザ機能を利かせたい、といったような人は購入を検討してみてはいかがだろうか。

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