メモリ増量の影響か!?GPU性能は従来機よりも向上
次に軽いPCゲームとして、性能の低いPCの計測に使われてきた「ドラゴンクエスト10」ベンチマークソフトのスコアを見ていきたい。古いゲーム機型PCは、解像度が1920×1080ドットのフルHDではなく、1280×720ドットのHDだったため、解像度はHDにして画質は「標準品質」で計測している。

スコアは発売後にドライバアップデートで性能が爆上がりしたMSI「Claw A1M」には劣るものの、14423と2番目に高い数値を示した。ビデオメモリを8GBにした影響か、メインメモリが16GBのROG Allyよりも551も高いスコアを示している。
続けて別のGPU性能のチェックに移りたいところだが、その前に定番の総合ベンチマークソフト「PCMark 10」のスコアもチェックしておきたい。PCMark 10はROG Allyと、長くゲーム機型PCの比較用に使っていたRyzen 7 5700U搭載のONEXPLAYER(2022年発売のAMD版)のスコアも確認できたので、そちらのスコアも追加している。

PCMark 10では、ドラゴンクエスト10ベンチマークの時に大きな差を付けられた「Claw A1M」よりも高い7235というスコアとなった。内訳を見ると、オフィス関連の作業に関わる「Productivity」と、クリエイティブ作業に関わる「Digital Content Creation」の2つで差を付けている。
Claw A1Mは発売当初、前評判の割にはGPUスコアが高くなく、低い評価となっていた。その後、ドライバアップデートを行ない、そのタイミングで筆者はレビューを行なったが、一部ゲームベンチのスコアは各段に向上した。
しかしながら、写真編集や動画編集などのクリエイティブソフトなど、アプリによっては未だにRyzenプロセッサの内蔵GPUの方が優位な場合があるようだ。
では、今度はGPU性能を計測する定番のベンチマークソフト「3DMark」にて、計測した結果を確認したい。

3DMarkでは、解像度が1920×1080ドットとフルHDでDirectX11対応の「FireStrike」ではROG Ally Xが8000超えと最も高いスコアを出している。しかし、解像度が2460×1440ドットでDirectX12対応の「TimeSpy」では、ややClaw A1Mに負けている。とはいえ、誤差範囲とも言えるスコア差なので、フレームレート差はほぼないと言って良いだろう。
未だに重いPCゲームとして度々取り上げられる『サイバーパンク2027』のゲーム内ベンチマークでも計測してみた。解像度はフルHDで、画質は「高」、アップスケーリング機能としてFSR2.1(AMD AMD FidelityFX Super Resolution 2.1)の「ウルトラパフォーマンス」で計測している。

ベンチマーク結果では、平均フレームレートが49.33fpsとまずまず。最低fpsも37.97と30fpsを超えているため、遊べなくはないといった感じだ。しかしながら、フルHDでこの結果は立派。
7インチとディスプレイは大きくはないので、解像度をHDまで落としても、本作のように元からビジュアルの高いゲームは、粗さが思ったほどには目立たない。その粗さに我慢ができるなら遊べなくはないと思われる。
SSDも従来機よりも高速化!
Type-2280に変わったSSDの性能もチェックしておきたい。ストレージの健康状態をチェックできる「CrystalDiskInfo」で調べたところ、SSDはPCIe 4.0対応であるWestem Digitalの「WD PC SN560」となっていた。SSDの速度は「CrystalDiskMark」でチェックしている。


従来のROG Allyでは、シーケンシャルリードが4300MB前後、シーケンシャルライトが1800MB前後だったところ、明らかに性能が向上している。特にライト性能はランダムライトも倍近く上がっている。体感できるほどの差ではないが、性能が向上している点は素直にうれしく思いたい。
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