UI周りに大きな進化はなし
Armoury Crateやコマンドセンターは、ROG Ally発売当初からキャリブレーション機能が追加するなど(RGO Allyもアップデートで追加)徐々に進化を遂げているが、ROG Ally Xならではなど、特段大きな進化は見られない。


パフォーマンスモードは「Windows」「サイレント」、「パフォーマンス」、「Turbo」の4種類。「Windows」はOS標準の設定を使用するモードで、基本的にはそれ以外を使用する。TDPはサイレントが13W、パフォーマンスが17W、Turboが25Wで、給電中はTurboが30Wになる。

ROG Ally Xは24GBとROG Allyよりもメモリ容量が多い、そして最大8GBまでビデオメモリに割り当てられる。ビデオメモリに8GB割り当ててもメインメモリは16GBの残るため、PCの基本性能を落とすことなく、ビデオメモリを使うPCゲームを快適に動作させられるとしている。

もちろん、従来機同様に操作の細かな設定や、LEDライティングの設定なども行なえる。



CPU性能は従来機と変わらない
さて、では気になる性能はどうだろうか。まずはいつものようにCGのレンダリングにより、CPUの性能を計測するベンチマークソフト「CINEBENCH」のスコアをチェックしたい。筆者は世界初のゲーム機型PC「GPD WIN」から性能検証しているが、当時とどれぐらい性能が向上したかを見ていくため、古いCPUの計測にも対応する「CINEBENCH R20」での計測を続けている。
そこで、まずは古い機種とのスコア差を確認するため、「CINEBENCH R20」での計測結果をみていきたい。なお、以降グラフで示す従来機のROG Allyは、Ryzen Z1 Extreme搭載モデルであるRC71L-Z1512の結果だ。スペースの関係上、型番は記載していない。
また、各グラフのスコアは筆者が過去にレビューした時の数値であり、現在のOSバージョン、最新ドライバを適用したものではない点はご了承頂きたい。
ROG Ally Xは給電したうえで、パフォーマンス設定を「Turbo」(TDP 30W動作)にし、ビデオメモリに8GBを割り振って計測している。

ROG Ally XはROG Ally(RC71L-Z1512)と同じくRyzen Z1 Extremeを搭載するため、スコア差はほぼ誤差程度というい結果になった。とはいえ、他機種と比べても最も高いスコアを示している。
念のため最新の「CINEBENCH 2024」の結果も確認したい。CINEBENCH 2024は直近の本サイトで公開している記事で扱った「Claw A1M」と「ONEXFLY」のデータと比較した。

近年のインテルCoreプロセッサは、性能が同じコアのみで構成されたAMD Ryzenプロセッサーと異なり、性能重視のPコアと、省電力重視のEコアの2種類のコアを備える。
Core Ultra 7 155Hは、16コア/22スレッドとRyzen Z1 Extremeの8コア/16スレッドよりもコア数こそ多いが、省電力コアが足を引っ張っているのかマルチコアのスコアの伸びはよくない。そのためか、最新のCINEBENCH 2024でも、ROG Ally Xが最もスコアが高い結果となった。
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