インターフェースの数と位置が変わった
本体前面の構成は従来と変わらない。右側にはメニューボタンと同社の管理ソフト「Armoury Crate」を起動するボタン。左側には表示ボタンとクイックメニューを表示する「コマンドセンターボタン」を備えている。
1W×1Wのステレオスピーカーは、立体的な空間サウンドを再生するDolby Atmosに対応している点も従来機と同じだ。ただし、本体の厚みも変わったことでハンドグリップがより膨らみ、従来機にあった薄いと感じるよりも、指を背面に回した時のフィット感が増したように思える。
ジョイスティックは従来の250万回転から500万回転へと耐久性が向上している。見た目変わらないが、ジョイスティックも従来機の方が柔らかく、ROG Ally Xの方がやや指に伝わる反発感があり、しっかりとした操作感を感じる。


背面構成は通気孔の位置、デザインと基本的には変わっていない。ただし、左右にあるカスタムボタンはより小さいものになった。従来機のカスタムボタンは倍以上のサイズがあったが、その分中指に当たり易かった。しかし、本機では中指を意識して伸ばさない限り、触れ辛い位置とサイズになったようだ。


特筆すべきは上部のインターフェースだ。指紋センサー付きの電源ボタン、音量ボタンに加え、microSDカードスロットを備える。ここまでは位置以外は従来と同じだが、3.5mmジャックはハイレゾに対応するとしている。
従来機はUSB 3.2 Gen 2 Type-Cと同社独自のeGPUボックス「ROG XG Mobile」に接続するためのインターフェースを搭載していたが、ROG Ally XではUSB 3.2 Gen 2 Type-CとUSB4に変わっている。ROG XG Mobileは同社製品ということで、接続性の安心感こそあったが、スペックの割には高価で手が出しにくかった。
しかしながら、最近ではサードパーティ―製のUSB4ケーブル1本で接続できる小型のeGPUボックスが増えてきている。そうしたeGPUボックスが使えるのと、単純に40Gbpsの高速なUSB周辺機器が利用できるようになった点は大きい。
また、従来機は充電しているとUSBポートが塞がってしまうため、Bluetooth機器しか使えなくなっていたが、充電中もUSB周辺機器が挿せるようになったのも地味にうれしい。

ちなみに、従来機のROG Allyは、発売当初microSDカードスロットに入れたSDカードが特定の負荷をかけた際に熱で故障する可能性があるといった不具合を抱えていた。CPUを冷やすヒートシンク近くにあったなどの物理的な問題があったのだろう。
しかし、ROG Ally XではmicroSDカードスロットが、従来機とは逆に位置に変わっている。位置を変えることで、従来機が抱えていた問題を解決していると思われる。

ちなみに、LRトリガーのサイズもやや従来機よりも大きくなっていて、気持ち深くなった気がする。操作性に関しては、細かな調整がされているようだ。

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