『鉄拳8』はFSR 2を使えば遊べるが割と厳しめ
ジャンルを変えて格闘ゲームの動作を見てみるため、比較的新しい『鉄拳8』をチョイス。『鉄拳8』は各GPUのアップスケーリング機能に対応しているため、AMD FidelityFX Super Resolution 2(FSR2)を使い、画質「低」に設定し、プラクティス中の動作を計測した。


FSR 2 ULTRA PERFORMANCEであれば、フルHDなら平均59.8fpsになる。しかしながら、FSR 2 ULTRA PERFORMANCE設定すると、かなり映像が荒くなる。静止している時は目立たないが、動作するとキャラクターのドットの粗さが目立ち、非常に萎える。
FSR 1にすると、その粗さは大分緩和されるが、それでも解像度が低いままでフルスクリーンだと粗さは気になる。これがゲーム機型PCの7または8インチの小さい画面なら、まだ気にならないだろうが、24インチ以上のディスプレイだと、やはり物足りなさを感じるだろう。
また、格闘ゲームは60フレームを基本にプレイするよう設計されているので、アクションやRPGでは30fpsでプレイできても、30fps超え程度ではもっさりと動きが重い。やはり平均55fpsは超えていて、画面が大きくても粗さが目立たないでプレイするなら、ビデオカードは必須と言えるだろう。
2D格闘ゲームなら4Kでも60fpsと余裕!
一方で、あまりに軽いためグラフに起こさなかったところでは、2D格闘ゲームの『MELTY BLOOD: TYPE LUMINA』は、4Kでも平均フレームレート60fps、最低59.7fpsとまったくフレームレートが落ちない。

『MELTY BLOOD: TYPE LUMINA』なら「Ryzen 7 PRO 4750G」搭載のDeskMini X300でも同じような動作になる。2D格闘ゲームの中でも随一の軽さだが、2D格闘ゲームがメインのユーザーであれば、Ryzen 8000Gシリーズを搭載したDeskMini X600でも十分快適に遊べると言える。
近頃話題の『バニーガーデン』も超快適
さらに、少し前にゲームのコンセプトと、見た目のインパクトで話題になった『バニーガーデン』もフルスクリーンでほぼ平均60fpsで動作した。

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画質設定次第ではPCゲームも快適に遊べ、普段使いにも◎
DeskMini X600は、最新のデスクトップ向けAMD Ryzenプロセッサが搭載できながら、弁当箱程度の省スペースに置けるコンパクトなベアボーン。
ローエンドのビデオカードには届かないが、CPU内蔵としては高めのGPU性能を有するRyzen 8000Gプロセッサ組み合わせれば、最近流行りの『原神』などのCGアニメーション系のゲームや、2D格闘ゲーム、アドベンチャーゲームなど、軽めのゲームは画質設定次第では快適にプレイ可能。
CPU処理性能もコスパの高いノートパソコンなどよりも高く、普段使いにも十分活躍する。さらに、モバイルのPCと異なる点は、メインドライブとは別にM.2 SSDを1基、2.5インチのストレージを2基、この小型サイズ内に収めて使える点も利点の1つ。
多くの小型PCは、有線LANが1Gbps対応のところ、2.5Gbpsに対応しているところも注目ポイント。同じ2.5Gbpsのホームネットワーク環境で、サーバーとして活用するのもありと、汎用性も高い。
今回はお借りできなかったが、できればゲーム用途なら、今回使用したRyzen 5 6800G(実売3万4000円前後)よりもGPUコアの多いRyzen 7 8700G(実売5万4500円前後)が望ましい。CPU処理性能重視でGen 5 SSDの速度を活用したいならRyzen 9 7900(実売5万8400円前後)を選択するとイイだろう。
メモリはDDR5-6000以降であれば、よりGPU性能を向上させられるので望ましいが、その分全体的な価格が高くなるのがネック。容量は抑えても2枚挿しのデュアルチャンネルにし、ストレージは予算に合わせてGen 4 SSDを選ぶのがオススメ。
DeskMini X600は選択する製品にもよるが、OS抜きで10~15万円くらいである程度何でもできる、汎用性の高いコンパクトなデスクトップPCになる。作業工程も多くないので、PCケースや電源まで揃えた本格的なPC自作にはハードルを感じている、PC自作入門者にもオススメ。
まずはCPUとCPUクーラー、メモリ、ストレージの接続だけでも覚えられるので、小学生などの夏の工作にもぴったりな製品。PC自作に少しでも興味があったり、PCは買い換えたいがスペースがない、小型でそこそこの性能のPCを組みたい、といった人はDeskMini X600を使ったPC自作に挑戦してみるのはどうだろうか。
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