文●ハッチ

近年、ゲーム機型のハンドヘルドPC(ゲーム機型PC)の人気が高まっている。元々は中国のベンチャー企業が中心となり開発・販売をしていたが、Steam Deckが注目を集めたことをきっかけに、大手グローバルメーカーが参入してきている。
ゲーム機型PCは、世界初となるGPD WINから始まり、しばらくはインテル製CPU搭載機のみが開発されていたが、AMD Ryzenプロセッサー搭載機が登場して以来、海外の掲示板などでインテルプロセッサー搭載機の方が起動しないゲームが多い、Ryzenプロセッサーの方がGPU性能で優れる、という情報が共有され、いつの間にか搭載シェアはRyzenプロセッサー一色になっていた。
そんななか、インテルが満を持して発表したのが、Meteor Lake世代のモバイル向けCore Ultraプロセッサーだ。次世代のCPUらしく、今急激に進化しているAI処理に特化したNPU備え、GPU性能は従来モデルよりも向上、電力効率至ってはAMD Ryzenプロセッサーよりも大幅に削減しているとアピールしている。
そんなCore Ultraプロセッサーをいち早く採用して発売されたのが、MSI初のゲーム機型PCとなる「MSI Claw A1M」だ。リフレッシュレート120Hzに対応した7インチ(1920×1080ドット)のディスプレイを搭載し、同社のライティング機能「Mystic Light」によりアナログスティックの周囲やボタンが光るゲーミングPCらしい製品に仕上がっている。
無線LANは競合がWi-Fi 6までのところ、日本でもようやく対応ルーターが出そろい始めた最新のWi-Fi 7に対応。インターフェースは40Gpbsと高速なThunderbolt 4となっている。
「Claw A1M」は、CPUがCore Ultra 7 155Hで、ストレージが1TBのモデル「Claw-A1M-002JP」と、CPUがCore Ultra 5 135Hでストレージが512GBのモデル「Claw-A1M-003JP」の2種類が販売されている。前者の価格は13万9800円前後で、後者が9万9800円になる。
今回、MSI様よりCore Ultra 7 155Hを採用した「Claw-A1M-002JP」(以下Claw A1M)をお借りしたので、本製品がどういった製品で、どのような特徴があるのかを確認していきたい。
「Claw A1M」の主なスペック | ||
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機種名 | Claw-A1M-002JP | Claw-A1M-003JP |
ディスプレイ | 7インチ(1920×1080ドット、120Hz、グレア、タッチ対応) | |
CPU | Core Ultra 7 155H(16コア/22スレッド、最大4.8GHz) | Core Ultra 5 135H(14コア/18スレッド、最大4.6GHz) |
ストレージ | 1TB SSD(NVMe) | 512GB SSD(NVMe) |
GPU | Intel Arc graphics(2.25GHz) | Intel Arc graphics(2.2GHz) |
メモリ | 16GB(LPDDR5) | |
通信機能 | Wi-Fi 7(IEEE802.11be)、Bluetooth 5.4 | |
インターフェース | Thunderbolt 4、microSDカードリーダー(microSDXC対応) | |
バッテリー | 53Whr、6セル | |
公称駆動時間 | 最大7時間(JEITA 3.0 動画再生時) | |
サイズ/重量 | 294(W)×117(D)×21.2(H)mm/675g | |
OS | Windows 11 Home |
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