原神も55fps以上で動作
最後に実ゲームのフレームレートを「GameBench Pro」を使って計測した。まずは、高フレームレートでゲームがプレイできることの確認として、オプションで端末(デバイス)の最大リフレッシュレートまで活用できる機能を持つ『アリス・ギア・アイギス』で性能をチェックした。フレームレートは恒常のイベントミッションを1分間プレイした値を採用している。



平均フレームレートは82fpsと60fpsをラクに超え、FPS安定性も72%とまずまずの結果に。プレイ中もサクサクと動作し、快適にゲームが操作できた。
次に根強いファンの多い『ヘブンバーンズレッド』をプレイ。設定は「大画面」、「FPSモード」にして「記憶の庭」移動中と、ダイヤモンドアイと戦闘した際のフレームレートを計測した。


「記憶の庭移」移動中は、平均フレームレート58fpsとほぼ60fps張り付きで動作。戦闘中はやや動作が重く、たまに画面がカク付くこともあったが、おおむね快適に動作。むしろ、Xperia 5 VIの方が戦闘を続けると、画面のカク付きが多くなり、動作の重さを感じることがあったので冷却性と安定度については、それなりに優秀のようだ。
今度は、2月に配信されたばかりで、1500円の買い切りながら世界観の高さや戦争システムの奥深さで注目された3Dセミリアルタイム・ターン制RPG『エクスアストリス』でフレームレートを計測。画質は「高」にしてマップ移動中と、戦闘中のフレームレートを測定した。

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3D描写も高いためか、割と動作が重く戦闘中は平均46fps、FPS安定性は27%と低い。攻撃を自分で回避する必要性もあるため、動作が重いと感じたら画質の設定を調整や、フレームレートを30fpsに制限して遊ぶのが良さそうだ。
最後に未だSNSの投稿数が圧倒的な『原神』でフレームレートを計測。画質は「高」、璃月港(リーユェこう)での移動中のフレームレートを計測。

一部端末では120fps動作に対応しているが、Razer Edge Wi-Fiは60fpsまでしか選択できなかった。しかしながら、最高画質で平均56fps、FPS安定性は99%と、他のゲームと比べてもかなり安定した動作で遊べた。
GameBench ProはiPhoneだとGPU使用量も割としっかり数値が出るのだが、Androidだと一部ゲーム以外は0%のまま。今回のゲームもすべて0%なので、この値だけはやや怪しい。
CPU使用率が最も高い原神が、FPS安定性で最も高い数値を示しているので、Razer Edge Wi-Fiが採用したSnapdragon G3x Gen1と相性が良いゲームと言えるのかもしれない。
性能はハイエンドスマホ並みでゲームプレイに好適
Razer Edge Wi-Fiは6.8インチと大画面スマホに近いサイズのAMOLEDディスプレイを備え、タブレットといっても大きすぎず、片手で持って電子書籍を読むのに最適なサイズ感。HDR10+にも対応し、HDR対応の映像作品もあるNetflixで映画を観るのにも適している。
やや横長の画面のため、ゲームによっては左右にデッドスペースが生まれてしまうが、ゲームも黒が引き締まった美麗な映像美で楽しめる。
最大の特徴は物理コントローラーのRazer Kishi V2 Proを付属していることで、Razer Nexusの仮想コントローラー機能を使うことで、コントローラー非対応のゲームも携帯ゲーム機ライクでプレイできるところ。
本来ならPlayStation公式認定のコントローラーを接続していないとコントローラー操作ができないPS リモートも、仮想コントローラーを使ってタッチ画面操作をコントローラーで制御できる。
価格は直販価格8万9880円とAndroidタブレットとしては高価だが、単体で2万1000円前後のRazer Kishi V2 Proを付属していると考えると、実質タブレットは6万8880円と7万円ほど。
3、4万円台の安価なタブレットは、ディスプレイが液晶でSoCもゲーム向けではないものを備え、Razer Nexusのようなゲームに適した機能も備えていないと考えれば、価格も妥当とも言える。
ただ、海外で発表されてから日本での発売が遅かった点は否めず、近くSnapdragon G3x Gen1の次世代SoC、Snapdragon G3x Gen2搭載のAndroidゲーム機「AYANEO Pocket S」が登場するのが悩ましいところ。
しかし、AYANEO Pocket Sのディスプレイは、リフレッシュレートが60Hzの液晶なので、高リフレッシュレートのAMOLEDという点に魅力を感じたら、Razer Edge Wi-Fiを選んでみるのも一興だろう。